フグは強い毒(テトロドトキシン)を持ち、有資格者以外が捌くのは危険でNGです。釣ったフグは、船宿で捌いてもらえる(または可食部処理してもらえる)釣りを選んでください。ここだけは絶対に!
カットウ釣り(湾フグ)ってどんな釣り?
カットウ釣りは、エサ針に付けたエサへ寄ってきたフグを、下側のカットウ針(掛け針)で引っ掛けて獲る釣りです。
特徴はこの2つ。
- アタリが小さい/出ないことが多い(気付いたらエサが無い、が普通)
- だからこそ**“空アワセ”が武器**になる(アタリが無くても掛けにいける)
シーズンの目安(エリア差あり)
- 東京湾(湾フグ):主に冬寄りのイメージ(船宿により変動)
- 伊勢湾:秋〜冬(9月〜2月目安)で人気
※地域・年でズレるので、最終的には船宿の募集時期が正解。
必要な道具(初心者はここだけ押さえればOK)
ロッド(竿)
- 先調子 8:2〜9:1
- 長さ 1.5m前後
- オモリ負荷 30号(基準)
- 代用:カワハギ竿/タチウオテンヤ竿/先調子の船竿など
カットウは「引っ掛ける釣り」なので、柔らかすぎると掛けが決まりにくいです。
リール
- 小型両軸(ベイト)でOK
- できれば軽め&巻きが速い(手返しUP)
ライン(道糸)
- PE 1.0〜2.0号目安(船宿指定が最優先)
- **リーダー 1ヒロ(約1.5m)**ほど
仕掛け・オモリ
- 市販のカットウ仕掛けでOK(予備は多め)
- オモリは指定号数(10〜40号の範囲が多い)
エサは何がいい?(結論:アオヤギが強い)
よく使われるのはこの2つ。
- アオヤギ(バカ貝):定番。反応が出やすい
- エビのむき身:付けやすい/コスパ良い
エサ付けで釣果が変わる(重要)
カットウは「エサを食いに来たフグを掛ける」釣りなので、エサがズレる・小さい・垂れてるだけで針掛かり率が落ちます。
- アオヤギ:縫い刺しで外れにくく
- ボリューム:ケチらない(寄せの強さが変わる)
釣り方の基本手順(まずはこのループだけ)
初心者は、難しいことを増やさずこれを回すだけでOKです。
- 着底(底取り):糸フケを素早く取る
- 底を切る(根掛かり回避):底から少し浮かせる
- ステイ(止める):数秒待つ
- 小さく誘う:ゆっくり上げ下げ or ちょいシェイク
- 空アワセ:小さく鋭く“シュッ”
- 回収してエサ確認:無ければ即付け替え
- 1へ戻る
誘いの3本柱:ステイ/テンションフォール/空アワセ
カットウは結局この3つの“使い分け”です。
①ステイ(止める)
- 着底後、糸を張って数秒止める
- アタリが出たら即小さくアワセ
向いてる状況:フグが居るけど食いが浅い/活性低め
②テンションフォール(張ったままゆっくり落とす)
- 竿を上げたあと、ラインを張った状態でゆっくり下げる
- “抜け”や“違和感”が出たら即アワセ
向いてる状況:反応があるのに掛からない/触りが弱い
③空アワセ(カットウの必殺)
- アタリが無くても入れる“掛け動作”
- コツは大きく煽らないこと
→ ハリス分(10〜20cm)くらいを小さく鋭く
向いてる状況:アタリが出ない日/エサだけ取られる日/投入直後
釣れる人がやってる「空アワセのタイミング」
迷ったらこの3つに入れてください。
- 着底直後(追ってきてる個体がいる)
- 誘いの後(寄せてから掛ける)
- 一定間隔(例:10〜20秒に1回など自分でリズム固定)
※やりすぎると散るケースもあるので、“小さく”が大前提。
釣れない原因TOP5(ここを潰すと一気に楽になる)
- 底が取れてない( or 取り直してない)
- 糸フケが残って感度が死んでる
- エサが無い/ズレてる/小さい
- アワセがデカすぎて散らしてる
- 根掛かり怖くて底を攻められてない(でも底ベタすぎるのもNG)
根掛かり・オマツリ対策(初心者ほど効く)
- 着底後はすぐ底を切る(特に岩礁帯)
- 仕掛けは予備多めが正義(ロスト前提の釣り)
- 仕掛け交換が遅いと、釣れる時間を逃します
やり取りの注意(バラしやすい理由)
カットウ針はカエシ無しが多いので、テンションが抜けると外れやすいです。
- 掛かったら一定スピードで巻く
- 途中で止めない
- 竿で溜めつつ、テンションを一定に
よくある質問(Q&A)
Q1. アタリが全然分かりません…
A. カットウは“分からない日が普通”です。アタリ待ちより、空アワセの回数とエサ管理を増やす方が釣果に直結します。
Q2. 大きくアワセた方が掛かりませんか?
A. 逆になりがちです。大アワセ=フグが散ることがあるので、基本は小さく鋭く。
Q3. エサはアオヤギとエビどっち?
A. 迷ったらアオヤギ。ただし、手返し重視や入門ならエビも全然アリです。大事なのは**“外れにくく、ボリュームを保つ”**こと。
Q4. 初心者が1番意識すべきことは?
A. 底取りの精度と糸フケ処理。ここができるだけで、アタリも掛かりも一気に改善します。
まとめ
- 底取り→糸フケ取る→小さく誘う→空アワセを刻む
- エサが命(無いと何も起きない)
- フグは有資格者以外は絶対に捌かない
フグのカットウ釣りは、「アタリを取って掛ける釣り」というより、**底付近でエサに寄せて“掛けにいく釣り”**です。だからこそ、まず大事なのは底取り。着底が曖昧だったり糸フケが残っていると、仕掛けの状態もアタリも分からないまま時間だけが過ぎてしまいます。着底したら素早く糸フケを取って、根掛かりしない範囲で底を切る。この基本ができるだけで、釣りそのものが一気に成立しやすくなります。
次に釣果を分けるのが、ステイ/テンションフォール/空アワセの使い分けです。ステイで食わせの間を作り、テンションフォールで違和感を拾い、そしてアタリが出にくい日ほど空アワセで掛けのチャンスを増やす。ポイントはどれも「大きく動かさない」こと。大アワセや派手な動きは、せっかく寄ったフグを散らす原因になります。ハリス分だけ“シュッ”と小さく鋭く、これが一番再現性が高いです。
そして忘れちゃいけないのがエサ管理。カットウはエサが無ければ何も始まらないので、エサが取られていないかを定期的に確認し、外れにくい付け方でボリュームを保つだけでも釣れる確率が上がります。最後に安全面として、フグは強い毒を持つ魚なので、釣ったフグは必ず船宿など有資格者に処理してもらい、自分で捌かないこと。この一点は釣果以上に重要です。
この3つ(底取り・小さく掛ける・エサ管理)を守れば、初心者でも「釣れない日を減らす」釣り方になります。まずは基本のループを崩さず、空アワセを武器にして1尾目を取りにいきましょう!